医学部受験を知る~PART①~の続きです。
2014年度の国公立大学医学部入試の定員の推移ですが、2007年度では4525人だったのに対し2014年度では5502人と977人増加しました。ですが、多くの増加分は地域枠でさらにその試験方法は推薦入試、AO入試などの特別選抜での実施がされました。
国公立大医学部(前期)の平成19年~26年での志願者数・倍率の推移です。平成26年度は志願者数・倍率いずれも24年度より下回り志願者増・倍率アップの流れが一旦ストップしたような数値となり入試が易化したように見えますが、平成25年度に引き続き26年度のセンター試験の難化傾向、特に国語で思ったより点数が取れなかった生徒が多かったことから国公立医学部を諦め、他学部や私立医学部に志願変更したこと、またその他の要因として旧課程最後の入試ということで、難関な国公立に対して慎重な出願があったことが挙げられます。ただし、上位層にはほとんど影響はなく、医学部受験自体のレベルや難易度は決して下がった訳ではありません。
私立大学医学部医学科ではここ3年間の定員増は25名となり、総定員は約3300名でした。そのうち一般選抜・センター利用入試での募集人員は約2700名となり、またそれに対し志願者数は10万名を超え、約104,000名(受験者数は約96,200名)志願倍率は37,6倍となりいずれも過去最高の値となりました。
いずれにしても、医学部入試は今後も難易度が上がることが予想されます。医学部受験を志す生徒はまず、この現実を受け止め「医師になる」というモチベーションを維持し続けること。それがハイレベルで激烈な医学部入試を突破する原動力になります。
また、入試教科・科目の学習だけでなく医学・医療関係の情報収集、読書を欠かさずやることで、医師志望のマインドの再認識、理想の医師像の追求につながり、面接・小論文対策にも効果的となります。